発酵食品

発酵食品のすすめ

発酵食品というと、納豆、キムチ、ヨーグルト、みそ、しょうゆ…10個くらいは誰でも思い浮かぶのではないでしょうか?日本だけではなく、世界の発酵食品もメンマやピクルス、アンチョビ…昔から人類は食品を発酵させることで、長持ちさせたり、美味しく味わう工夫をしてきました。

何となく私たちも発酵食品を食べて、「美味しい」「体にいい」というイメージをもってきましたが、そもそも「発酵」」って何?と言われてもちゃんと答えられないかもしれない…今回は私なりに発酵について勉強したことを詳しくご紹介していきます。

発酵が体にいい理由

免疫力アップ

発酵食品は、免疫力をつかさどる腸内環境改善に作用する善玉菌を多く含んでいます。腸内の善玉菌の数が増えて悪玉菌を減少し、栄養をしっかり吸収できるので免疫力がアップします。

アンチエイジング

ビタミンC、カロチン、フラボノイド、ポリフェノールと発酵食品には様々な抗酸化物質含まれています。これで体内のサビ(活性酸素)を除去し、美肌作りに必要なアミノ酸や酵素を効率よく摂ることができます。

デトックス

発酵食品に含まれる酵素が腸内の消化活動をすすめ、宿便(悪玉菌のエサとなる腐敗した酵素)も排出しやすくなります。多くの発酵食品に含まれる乳酸菌も腸内環境を整えてくれます。

発酵ってなに?

発酵とは、乳酸菌や麹菌などの微生物によって食品のもつたんぱく質や糖分などが分解されること。発酵食品とはそれが別の食品に変化したこと。
そのメカニズムは、腐敗」と同じですが、微生物の働きによって人体に有益ならば「発酵」といい、有害ならば「腐敗」とされています。

微生物とは

微生物とは目に見えないくらいの小さな生物で、微小な生物全体の総称で、特定の生物をさす言葉ではありません。むかし、顕微鏡で見たゾウリムシやミトコンドリアのことですね!

カビやキノコ


カビやキノコは肉眼で見ることができるのに、微生物の仲間です。私たちが見ているカビやキノコは、一個一個の細胞の集合です。カビ1個の細胞は数マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリメートルの1000 分の1)しかありません。顕微鏡を使うと、一個一個のカビの細胞を見ることができます。キノコも菌類の細胞が集まったもので、増殖するために作られた構造物です。

代表的な微生物

乳酸菌

乳酸菌は糖分を分解して乳酸を作る菌で、強酸性のためほかの細菌を殺菌する働きもあります。便秘や肌荒れの原因となる悪玉菌の増殖を抑制する働きがあり、腸の免疫力アップにも効果があるといわれています。乳酸菌が含まれる食品には、納豆や漬物、ヨーグルト、チーズ、みそ。しょうゆ、日本酒などがあります。

麹菌

麹菌は、米や大豆などの穀物を加熱したときに繁殖する糸状菌(カビ)の一種。発酵の過程で糖分とアミノ酸を作り出します。必須アミノ酸とビタミン B 群を多く含み、血行促進や代謝アップが期待できます。
みそやしょうゆのほか、「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒があります。

酵母菌

酵母菌は糖を分解して二酸化炭素とアルコールを生成する菌です。空気中や土の中、野菜の表面までいたるところに生息しています。腸内で善玉菌として働き、悪玉菌を抑制して腸内環境を整えてくれます。酵母菌を含む食品としてはビールやパン、日本酒、ワインなどがあります。
パン屋さんでよく「天然酵母」なんて書いてあるところがありますよね。
酵母菌は糖分を分解することから、カロリーの吸収も抑えるといわれています。

酢酸菌

酢酸菌はアルコールを酢酸に変える菌です。お酢を作るときに必要な菌でクエン酸を多く含み、腸内のバランスを整え、便秘解消や食欲増進、血液をサラサラにするといわれています。酢は酒を酢酸発酵したもので日本酒、米酢、ワイン、ワインビネガー…たくさんの種類があります。

納豆菌

納豆菌は稲わらに生息する細菌で、蒸した大豆に納豆菌を付着させると納豆ができます。「ナットウキナーゼ」という特殊な酵素を作り出し、腸内環境改善や血液をサラサラにする効果があります。

どうして発酵食品は体によいのか?

体内酵素を無駄遣いしない

発酵食品は、微生物がある程度消化しています。
すでに消化が始まっているので、食べてからの消化に必要なエネルギーや消化酵素が少量で済みます。
発酵食品を食べることで体内の酵素を無駄遣いせず、健康的な体を作ることができます。

腸内環境を整え、免疫力を高める

腸には体内の免疫細胞のうち、約6割が集中しているとされていて、この免疫細胞を活性化させることが免疫力の向上にもつながります。
腸内に存在する微生物が消化吸収に働きかけていますが、悪玉菌が善玉菌より多くなってアンモニアのような腐敗物質が増殖するなど、腸内環境が悪化して、免疫力も衰えて病気の原因になってしまいます。
発酵食品には、乳酸菌をはじめ、腐敗物質の増加を抑制する善玉菌が豊富に含まれています。善玉菌には、免疫細胞を活性化させる働きもあるため、
発酵食品を積極的にとることは、腸内環境を整えながら免疫力を高めて病気を予防する効果があります。

発酵食品の効果的な食べ方

納豆キムチ

納豆は脂質代謝をサポートするビタミン B2が豊富です。血液サラサラにするナットウキナーゼや、腸内環境を整える食物繊維も豊富に含まれています。

キムチは乳酸菌が豊富なため高い整腸作用が期待できます。ビタミン B2やビタミン B6、食物繊維を豊富み、唐辛子の働きによる発刊作用もあるため代謝アップ効果も期待できます。

納豆ナットウキナーゼは血栓をとけやすくし、キムチは含まれるニンニクは血栓をできにくくします。 納豆キムチを一緒に食べると効果は倍増します。

ヨーグルト甘酒

ヨーグルトは乳酸菌が豊富で、胃酸によって死滅したとしても善玉菌のえさになり腸内環境を整えてくれます。ビフィズス菌が腸内バランスを整えながら、免疫力もアップしてくれます。

甘酒はブドウ糖やオリゴ糖、ビタミン B 群など栄養価が非常に高く、効率的にエネルギーに変換されます。

ヨーグルトと甘酒、ドライフルーツなども合わせると、乳酸菌と食物繊維、オリゴ糖の相乗効果によって大腸の働きが良くなり、便秘解消に役立ちます。

みそ酒粕

みそは、大豆に含まれるたんぱく質がアミノ酸に変換されることで、消化しやすくなっています。アルコールが脂肪となって蓄積されるのを防いでくれます。
酒粕はビタミン B 群が豊富に含まれており、糖質や脂質、たんぱく質の代謝を高めてくれます。

緑黄色野菜を入れた粕汁は、緑黄色野菜に含まれるビタミン A とビタミン C に味噌のビタミン E も加わることで、高い抗酸化作用が生まれて肌を若返らせてくれます。

お酢

お酢は、発酵することで酢酸やクエン酸、有機酸やアミノ酸がにたくさん生まれます。アミノ酸には善玉コレステロールを増やし、クエン酸には疲労回復効果もあります。

ブロッコリーやトマトのサラダにお酢ドレッシングをかけることで、さっぱりとした低カロリーなサラダになります。ブロッコリーとトマトには肌荒れ予防・改善効果があり、ビタミン C が豊富な上に、トマトには抗酸化作用のあるリコピンも含まれています。ダイエット中や肌荒れが気になる方におすすめです。

ぬか漬け

米ぬかは、たんぱく質やミネラルなど色んな栄養素が豊富に含まれているので、乳酸菌や酵母が発酵するのに絶好の場所といえます。米ぬかの栄養と微生物が生み出したビタミン類がきゅ
うりや大根に移ることで、生野菜よりも栄養価が高くなります。

まとめ

食べ物を食べるとき、基本的に死んでいるものを食べているという認識をもっていましたが、目にはみえない微生物という生き物を食べているんですね。「美容」と「健康」は永遠のテーマですが、発酵食品は「美容」にも「健康」にも良いことがわかりました!たくさんの発酵食品を試してみようと思いました!

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