GI(グリセミックインデックス)とは食品に含まれる「糖質の吸収度合い」のことで、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。
1300種以上の食品にGI値が発表されていて、健康的な生活を送る為にGI値の利用が勧められています。
高GI食品を食べると…
食事をすると食べ物の中の糖分がブドウ糖として血液中に取り込まれます。
高GI値の食べ物を食べると急激に血液の中の「ブドウ糖濃度」が上がってしまい「ブドウ糖濃度」を下げるために「インスリン」というホルモンが過剰に分泌されます。
血液中のインスリンが多過ぎると、細胞増殖、成長促進など、さまざまな働きをする「IGF-I」という物質の働きが活発になります。 IGF-Iの働きが活発になると、大腸がんの発生リスクが高くなるといわれています。
インスリンの分泌が追い付かなくなると、食後しばらく経っても血糖値が下がらず高血糖が続きます。血液中の糖濃度が慢性的に高い状態を繰り返すと「糖尿病」になってしまいます。
インスリンは「血糖値を下げる」働きの他に「脂肪を作る・脂肪の分解を抑制する」働きがあります。高GI食品を食べて、インスリンが多く分泌されると、糖尿病だけでなく、肥満の原因にもなります。その特質を生かし血糖値の上昇を緩やかにし、インスリンの分泌を抑える「低インスリンダイエット」というダイエットもあります。
なるべく高GI値の高い食品より低GI値の食品を摂るように心掛けるとよいでしょう。
低GI値の食品
低GI値の食品選びのポイント!
低GI (55以下) | 中GI (56~69) | 高GI (70以上) | |
野菜 | ブロッコリー・ピーマン・キャベツ・キノコ類 | サツマイモ | 人参・じゃがいも・里芋 |
果物 | りんご・みかん・グレープフルーツ・いちご | 柿・ぶどう・パイナップル | 果物ジャム |
穀物 | そば・春雨・スパゲッティ | 玄米 | 白米・パン・餅・赤飯・煎餅 |
乳製品 | 牛乳・チーズ・ヨーグルト・バター | アイス | 練乳 |
カロリーの高い食品=GI値の高い食品と考えてしまう人も多くいますが、決してイコールではありません。基本的には、血糖値を上げやすいごはんやパン、砂糖などの糖質の多い食品です。糖質を多く含む食品のなかでも、白いごはんや食パンはGI値が高く、玄米やそばなど加工度が低い食品がGI値が低いと覚えておくよいでしょう。
GI値を下げるためには
糖質は身体や脳のエネルギーとなる栄養素であり、生きていくためには欠かせないものです。糖質を極力摂らない生活を続けると、「低血糖」を起こして反対に健康を害してしまう場合があるので注意しましょう。
食べる組み合わせ
食物繊維を含む食品と一緒に食べることで、他の食品のGI値を下げる効果が期待できます。海藻やきのこ類などに多く含まれる水溶性食物繊維は糖を包み込み、吸収しにくくすることで、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
食べ方と順番
野菜などの食物繊維が豊富なものから食べるようにしましょう。
早食いは禁物
料理のしかた
酢に含まれるクエン酸や酢酸も糖の吸収を抑え、血糖の上昇を緩やかにします。副菜で酢の物を付け足すことがおすすめです。
加工度が高いと高GIになることもあるので、茹でる、蒸す、炒める、どんな調理法でも食材の歯ごたえを残し位に調理しましょう。
砂糖のGI値は109と高いため、GI値の低い果糖を替わりに使いましょう。
天然甘味料フルイサナはマグネシウム、亜鉛などのミネラルの吸収促進作用もありおすすめです。
煮物を作る時は、砂糖ではなくみりんを使って味付けしましょう。
ケチャップは糖分の多い調味料なので、生のトマトや、トマト缶を上手に使いましょう。
セカンドミール効果
セカンドミール効果とは、最初に摂る食事(ファーストミール)が次に摂る食事に影響するというもの。食物繊維の多い大豆などは粘質物が消化・吸収を遅らせ、食後の血糖の上昇を抑え、その次の食事の血糖値を上げにくくします。セカンドミール効果は満腹感の持続にも効果があり、間食なども抑えられるのでおすすめです。